どんな人でもキャリアに迷いが生じることはあるもの。『なりたい自分のキャリアを見つける』それは、自らの心と向き合うことが第一歩。本当の自分を見つける自己分析とは?
自己分析アドバイザー・紺野うみが、自分らしい働き方を導く心の見つめ方をお伝えします。『キャリアのこころ』第2回目は、自分の個性と心の状態を正しく捉えるための「自己分析」についてです。
「自分らしく働いて、人生を輝かせたい!」
――あなたも、できることなら自分の心が望むように、楽しく仕事をしたいと願っているはず。
でも、その「自分らしく」の答えって、一体どこにあるのでしょうか?
生き生きと働く憧れの人を見て「かっこいいなぁ」「あんな風になれたらなぁ」と、ついついその人の真似ばかりになったり、悩んだときもその人に答えをもらいたいと思ってしまうことはありますよね。
でも、その人とあなたとは別の人生を歩み、別の個性を持って生まれてきた人間です。他の誰かのやり方が、あなたに合っているとは限りません。あなたはあなたの心が望む生き方を実現するために、この世に生まれてきたのです。
そこで「仕事」を通じて人生を輝かせるためには、自分の本音や個性を殺さずに活かすことができる働き方を探し出す必要があります。
――それを見つけ出すまでは、迷い悩むことも多いかもしれませんが。答えはいつだって「自分の心の中」に存在するということを、絶対に忘れないでください。
そして、その答えを導き出すのが「自己分析」という心の中を冷静に内観する作業です。
今回は、人生のあらゆる場面で役に立つ、自分の本音と個性を発揮するための「自己分析」について、お話ししていきたいと思います。
人生の答えを外側に求めない

自分の人生については他人に答えを求めない
物事の移り変わるスピードがどんどん速くなっています。それと同時に、人はあらゆるものの「結論」を急ぐようになっているような気もします。
解らないことがあれば自分で答えを見つけるより、SNSなどを通じて人に訊いたりネットで検索する方が速くて簡単……。
そのため、自分の心や頭の深い場所で感じたり思考したりする機会そのものが、減ってしまっているのも原因かもしれません。
でも、こと「自分の人生に関する選択」においては、他人やインターネットの中に答えを求めるのではなく、しっかりとあなた自身の心と対話を重ねながら決断して進んでいくようにしましょう。
それが、遠回りをしているように思えても、あなたの心が望む人生へ向かう一番の近道だからです。
そうしないと「仕事」という甘えの許されない場所に挑むとき、何かあったとき、自分の中に強い信念を持って努力し続けることが難しくなってしまいます。
それでは、実際にどうすれば自分の内側から「心が望む答え」を探してゆけるのでしょうか?
内側から答えを見つける方法

自己分析は「心の健康診断」のようなもの
自己分析というのは、自分という人間を「客観視」する方法であり、就職活動や転職活動以外にも人生すべてに応用の効くものです。
私は、これを「心の健康診断」のようなものだと捉えています。
定期的に自分の心を観察したいときや、どうにも調子がよくないなと思ったときに、自分の心の状態や傾向を知っておくことが大きな助けになるはず。
仕事について考えるのであれば、自分の得手不得手や好き嫌いを細かく把握しておくことで、「積極的に携わりたいと思えること」を目指し、反対に「できる限り回避したいと思うこと」を明確に避けて通ることもできます。
また、仕事以外でも自分の心が喜ぶ息抜きや、夢中になれる趣味などをいくつも知っておけば、ストレス解消の術をたくさん準備しておけるようになるでしょう。
自己分析というのは、自分の中にあるさまざまな要素を「手札」のように整理整頓しておくことであり、悩んだときの答えを探すための方法にもなるのです。
自分の細部を否定しない

自分の心に問いかけて答えを書き出してみる
まずは、現時点であなたの胸の中にある想いを、嘘偽りなく飾らずにすべて書き出してみてください。できれば頭で考えるだけではなく、文字にして実際に紙に書き出してみると良いでしょう。
これから就職をしようとしている人なら、こんな問いかけを……。
- どんなことに興味があって、何をしているときに心がときめくか
- どんな瞬間に、生きている喜びや幸せを感じられるか
- 仕事をするときに、絶対に避けて通りたい苦手や不得手なことは何か
- 今、不安に思っていること
- 昔から自信が持てないこと
これから転職をしようとしている人なら、こんな問いかけを……。
- 今の仕事や働き方について、もっとも困っていて改善したいこと
- 本当にやってみたいことのために、必要なスキルは何か
- 次の場所に対して、一番求める要素は何か
- 転職活動のときに、自信が持てないこと
このような自分への問いかけの中でも、特に重要なのは、心の中にある「マイナス思考」との付き合い方です。
私たちはこれらを「よくないものだから」と否定しがちなのですが、この答えの中にこそあなたが譲りたくないルールや、あなたらしさを失わないためのヒントが隠されているものです。
心の中に存在するものは、どんなに小さな声であっても「ひとつの主張」だから、決してないがしろにしてはいけません。
心には多面性がある

ひとりの人間の中にもさまざまな個性が存在している
「自分というのはこういう人間だ」「こういう人であるべきだ」と、自分の個性を決めつけてしまっている方が多くいます。でも、人の中には必ず多面性があるもの。
たとえば「もっと積極的になって、一生懸命働きたい!」といった向上心に満ちた気持ちと、「できれば楽に、ゆるくのんびり生きていきたい……」といった苦労を回避したい気持ち。一見すれば矛盾しているかのような想いが、どちらも胸の中に共存するのは珍しいことではありません。
人はその、矛盾した想いの片方だけを「よくない考え」「不要なもの」として捉えやすいです。先程の例であれば、苦労を回避したい気持ちに対して「こんなことを考えているようじゃ駄目な人間だ」と素直な気持ちを否定して、それを無理矢理抑え込もうとします。
でも、どちらも心の中に存在する本音であることには変わりありません。ですから、それを一方的に否定して禁ずるのではなく、一見不都合なだけに思える主張の個性を「どうやって活かすことができるか?」という発想の転換が重要なのです。
ネガティブ思考は「防御力」だと思えば味方になる

ネガティブは「防御力」ポジティブは「攻撃力」
「どうせ上手くいかないんじゃないだろうか」「結局、望むような働き方なんて出来ないかもしれない」「自分の能力でもついていけるか心配」「よい仲間と出会えるか不安」
――このようなマイナス思考に陥って二の足を踏んでしまう人は、その想いを抱くことを「後ろめたいことだと思う」のを止めてあげましょう。
なぜなら、これらは未来の自分が必要以上に傷つくことがないように、自分の心を必死に守ろうとしてくれているだけなのです。
「ネガティブ」と総称されるような想いは、持っていると「悪」だとされやすいのですが、私はネガティブ思考は「防御力」のようなものだと考えています。自分を守るために、先回りして悪い想像をすることで、物事に対して慎重になることもできますし、あらかじめ準備をすることだって可能になります。
反対にポジティブ思考は「攻撃力」に例えられます。どんな状況下でも、攻めの姿勢で前向きに突っ込んでいく役割があるので、怖気づきそうな心を奮い立たせたり、ちょっとやそっとではへこたれない根性を支えてくれたりします。
そう考えると、人間にはネガティブもポジティブもどちらも必要なのであって、本当に大切なのはその二つのバランス感覚なのではないかと思いませんか?
ネガティブな気持ちが生まれたときは、その不安の感情にただ呑み込まれるのではなく、「自分は何に対して不安を感じているのだろう?」「その不安が的中したときにはどうすればいいのか?」ということを冷静に考えておけば大丈夫です。
そのネガティブな個性もあなたの味方になって、自分を守る壁になってくれますからね。
多面性を仕事に活かす

さまざまな個性を仕事や生活に活かしてゆく
ひとりの人間の中にも、さまざまな個性の形があるとお話してきましたが、それを自分自身が把握しておくだけで「多面性」を仕事に活かすこともできます。
- 円滑な人間関係を築く社交性がある面
- 芸術家のようなこだわりを見せる面
- 先まで見通して思考するのが得意な面
- 人の気持ちを敏感に察知する面
- 黙々と集中して作業をする面
- 気持ちの切り替えが上手い面
- 物事の整理や解説に長けている面
たとえばこのような要素は、ひとりの人間の中に複数が共存しているので、それぞれの役割を必要な相手や場所、タイミングに応じて使い分けることができます。
そのため、自分の中にどんな面があるかを知っていれば、それらが発揮できるような仕事を見つけたり、業務の内容によって上手く切り替えることができるようになってあなたを助けてくれるでしょう。
自分の優秀なプロデューサーを目指して

自分の人生の敏腕プロデューサーになる
「仕事」というものに向き合う場合は、当然のことながら、自分以外の都合やルールが混ざりこんでくるものです。
自分の人生ではありつつ、いつの間にか「不本意」のレールに乗せられてしまっていた……ということも少なくありません。「こんなはずじゃなかったのに!」と自分自身や運命を呪うのではなく、どんな場所からでも「自分の心が望む道」を切り拓いていかなければいけません。
ですから仕事に限らず、人生の中で壁にぶつかってしまったときは、必ず丁寧に自分の心の声に耳を澄ませるようにしてください。まるで親友にそうするように、あなたの心の相談に乗ってあげるようにしましょう。
もしくは、自分の人生におけるプロデューサーのような視点で、「この子(自分)の個性を活かすには、どんな場所が相応しいかな?」と考えるのもワクワクしそうです。
自分の心をしっかりと理解し、コントロールするトリセツのようなものを持つことができれば、どんな時でも自分らしさを見失うことは無くなるはず。あなたも迷ったとき、困ったときほど、自分の心の中に意識を向けてみてくださいね!
次回【キャリアのこころ】第3回は、「仕事が辛いのはなぜ?職場環境・人間関係・仕事内容…自分を助ける原因サーチ」と題して、今の仕事に違和感を感じているあなたの原因究明に役立つチェックポイントについてお伝えします!
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この記事を書いたライター

平日はフリーライター、休日に巫女としてご奉仕。 神社・神道・生き方・心理学・自己分析・心について記事を執筆。すべての人が前向きに、自分らしく生きるために大切なことを伝えている。 巫女ライターとしては、「書くこと」を通じて神様へのご奉仕を形にすべく、神道・神社・神様の心の本質を伝えることを使命とする。
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July 29, 2020 at 06:02AM
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