高校時代に不登校だったタップダンサーの男性が、クラウン(道化師)の活動を通じて、コミュニケーションや笑いの大切さを伝えている。西宮市で教室を開いているほか、障害者団体への指導も14年となり、公演は400回を超えた。「人生には、大切な出会いがいくつもある」。かつて生きるのもつらく感じ、悩んだ自分に重ね合わせて、観客や演者に笑いを届けている。(畑夏月)
男性は白井博之さん(54)=写真=。香川県志度町(現・さぬき市)生まれ。東京都心で育った幼い頃から、いじめられっ子だった。勉強は好きでも学校に行くのが嫌になり、高校3年から不登校になった。
大学浪人中の19歳の時、テレビから流れるドラマ「昨日、
日本テレビ音楽学院(当時)に入り、ドラマでタップ監修を務めた巨匠・中野ブラザーズの指導を受けた。スパルタでげんこつが飛ぶ、泥臭い世界だった。悔しさと負けん気と、承認欲求が芸を磨き、プロダンサーを志した。
自身はイケメンのミュージカルスターを目指したというが、周囲は、白井さんのコミカルな動きに注目していた。「かっこつけても、空回ってたんですねえ」。ちょうどその頃、米国資本のクラウン養成学校が東京にできたこともあり、勧められるがまま1期生で入学した。道化師の道が開けた。
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30歳代で東京に教室を持ち、タップや道化師といった芸を教え始め、40歳で拠点を関西に移した。お金がなかった過去の体験から、入会金を取らないのが白井さんのポリシー。
14年前からは、神戸市北区の福祉作業所「ぐりぃと」で指導に携わるようになった。当初は職員を教えていたが、そばで見ていた障害者たちが面白がって道化師の動きを器用にこなした。「こだわりの強さとか、彼らの自由な動きが、舞台では大きな笑いになる」
可能性を感じ、「ぐりぃと」で障害者の指導に力を注いだ。今では、道化師公演を収入源にするユニークな作業所となり、公演はのべ400回を超えた。
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教え子の一人に女性道化師・ドレミちゃん(31)(明石市出身)がいる。いじめられて不登校になり、自分を変えようと16歳で教室の門をたたいた。
人前で表現すると生きるエネルギーが湧いてきた。夢中で練習し、風船アートやタップで観客を楽しませる演者に成長した。ドレミちゃんは「道化師はいつもと違う自分に変身できる。出会えてよかった」と振り返る。
白井さんはまな弟子の成長を、人の縁や芸に救われてきた過去の自分と重ねた。「誰かの力になるのなら、これからも、人を笑わせたり、勇気づけたりしていきたい。エンターテインメントこそ我が人生です」
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June 27, 2020 at 03:00AM
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