※本稿は柿内尚文『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
■「考える」には邪魔ものがたくさん!
考えることは大切だとわかっていても、考えることは面倒ですよね。頑張って考えようと思っても、「考える」ではなく「考えてるつもり」になっていることもよくあります。テーマのまわりをぐるぐるとループしているだけで、まったく解決に向かわない。そんな経験、ないでしょうか?
そう。「考える」ことには、邪魔をする因子がたくさん存在しているのです。
「集中力がなかなか続かない。すぐ違うことを考えてしまう」
「どうやっていいか、考える方法がわからない」
「周囲に忖度してしまい思考停止状態」
「情報不足でどこから考えていいかわからない」
「過去の経験を過信して、それが通用しなくなっていることに気づいていない」
「そういうものだと決めつけていて、考えないですませようとする。ついつい、思い込みで決めてしまう」
ざっと、こんなところが阻害因子になっています。
「考える」ことは面倒だし疲れます。もともと、人間はできるだけ考えないで生きられるように脳ができているからです。
■「考える」をクセにすると「行動」が変わる
「思う」は自然に起こるのに、「考える」は意識的にやらないとなかなかできない。意識的にやろうと思っても、邪魔するものがたくさんある。
でもご安心を。
阻害因子は、「考える技術」を身につけることで大幅に解決できるはずです。
たとえば、「続かない集中力」はノートを活用してください。頭の中だけで考えるよりもずっと集中力が高まるはずです。大切なのは、毎日の積み重ねです。
ほんの小さなことでも、1週間、1カ月、1年と積み重ねていくことで確実に変化していきます。気がつけば、考える技術が身につき、行動が変わり、脳も変化します。そうなるとおもしろいもので、その影響力は周囲にも広がっていき、他人の考え方や行動をも変えていくのです。
よく、「人を変えたければ、まずは自分が変われ」といいますが、それはつまりこういう構造なんだと思います。
東大に行ける人と行けない人は「勉強の技術」に差がある
以前、東大出身者に取材をしたことがあります。そのときに、東大生にはガリ勉タイプが意外に少ないという話を聞きました。
ならば、東大出身者はもともと地頭がいいから東大に行けたのでしょうか?
地頭がいいとは、自ら考え抜く力があり、考察力や判断力などに優れ、コミュニケーション能力が高い人のことをいいます。いわゆる「頭のいい人」が地頭がいいといわれる人です。
でも、取材を進めていってわかったことがあります。
東大出身者の多くが、勉強をはじめる前に、まず勉強法を学び、どうやって勉強したら効率的に結果につなげられるかを考えていたのです。
たとえば、これは有名な勉強法ですが、「数学は先に答えを見て、そこから解法を学んでいく」などです。
一方で、こんな話、よく聞きませんか?
英単語の勉強をいつもAからスタートして、途中で挫折。なので、やたらAの単語ばかり暗記していて、SやTから始まる単語は覚えられていない。日本史で縄文・弥生時代だけやたら詳しい。でも、明治以降はまったくダメ。
なにを隠そう、僕がそうでした。
東大生は効率的でムダがない。一方で僕のような平凡な学生は頭から順に勉強していき、途中で挫折。その積み重ねが、東大に行けるかどうかの差になっているということだったんです。
勉強の技術も、考える技術と同じです。目的を設定して、目的に効率的にたどり着くための技術を身につけ、実践していく。技術を身につけるだけで、結果は大きく変わっていくのです。
■「考える技術」は人生を楽しくする
「最近、なんかつまらないんだ。仕事をしていてもワクワクすることがなくなってきて……」
友人からそんな相談を受けました。彼の話をよく聞いてみると、こういうことでした。
「仕事はうまくいっているんだけど、長年同じことをやってきているので飽きてきた。でもいま自分がなにをしたいかはよくわからない。だから、なんとなく仕事をこなしている日々を送っている。どうやっていまの状況を変えればいいのかわからない……」
彼のような優秀な人間がこんな思いで生きているなんて、ほんともったいない。原因はどうも「思考のクセ」にありそうです。人間の脳は、習慣化された方向、慣れ親しんだ方向へと思考を導きやすくできています。
人生は1回きりです。つまらない人生はもったいないですよね。どうせなら楽しく、幸せな人生を送りたい。
でも、なかなかそうはいかないものです。
阻害するのはなんなのでしょうか? 環境? 能力? 意思?
最大の要因は「思考のクセ」です。
たとえば、「自分には大切な家族がいるから、好きなことはできない」。これは行動できない理由の上位によく出てきます。
これ、本当でしょうか?
これは「考える技術」がない人あるあるの「2択思考」です。でも、「考える技術」をマスターすると、頭の中では全く違う思考プロセスを起こすことも可能です。
考える技術がない人の思考
・「好きなことで食っていける人は特別な人」→「自分にはそんな能力はない」→「自分には無理」
考える技術がある人の思考
・「好きなことで食っていける人は幸せな人」→「自分も幸せな人の仲間入りしたい」→「どうしたら好きなことで食っていけるか考えてみよう」
次は「どうしたら好きなことで食っていけるか」を「考える技術」にあてはめます。なにをするかが見えてきたら、あとは行動するだけです。
■思考次第で人生は変えられる
人生は、恐ろしくシンプルな原則でできています。
なにを考えて、なにを行動に移すか。その結果があなたの人生を、未来をつくります。
これから10分間、ダラッとヒマつぶしの動画を見るか、それとも社会のために自分にできることはなにかないかと考えるか、それだけで人生は大きく変わるはずです。この積み重ねがあなたの未来です。
毎日、から揚げ大盛りの店に食べに行っていたら、未来はデブになります。「から揚げが食べたい」→「から揚げを食べに行く」。デブも思考と行動の積み重ねの結果なのです。
思考と行動がつくるものは、未来だけではありません。性格もそのひとつです。
■松岡修造さんは、もともと消極的な性格だ った
僕はこれまで松岡修造さんの本を4冊担当させてもらいました。松岡さんといえば、日本一熱い男。天気すら左右するといわれるほどです! そして、超ポジティブな人でもあります。
でも、松岡さんはもともと消極的な性格だったそうです(詳しくは『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』を読んでみてください!)。
ポジティブな性格は、松岡さんが思考してきたことの「積み重ね」でできたものだったのです。
これからの人生をどう生きていきたいか、未来にどうなっていたいか、それを実現させるも、させないも、あなたの思考次第です。
つまり、思考ファースト! あたりまえのようですが、メチャクチャ大切なことです。
考える前に行動しろ、とか言われても、普通の人には難しい。やっぱり思考を変えることが一番です。人生は思考ファーストで!
どうしたら「思考のクセ」を変えられるのか、その方法については、拙著『パン屋ではおにぎりを売れ』で紹介しています。
----------
柿内 尚文(かきうち・たかふみ)
編集者
1968年生まれ。東京都出身。聖光学院高等学校、慶應義塾大学文学部卒業。読売広告社を経て出版業界に転職。その後、ぶんか社、アスキーを経て現在、株式会社アスコム取締役編集局長。長年、雑誌と書籍の編集に携わり、これまで企画した本の累計発行部数は1000万部以上、10万部を越えるベストセラーは50冊以上に及ぶ。特に実用書のジャンルで数々のヒットを飛ばしている。
----------
(編集者 柿内 尚文 写真=iStock.com)
"人生" - Google ニュース
August 29, 2020 at 09:15AM
https://ift.tt/3hQAEBe
人生を楽しくする「考える技術」マスターして違う思考プロセスへ - livedoor
"人生" - Google ニュース
https://ift.tt/36NZPyU
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "人生を楽しくする「考える技術」マスターして違う思考プロセスへ - livedoor"
Post a Comment