2020年01月23日22時59分
【北京時事】新型コロナウイルスによる肺炎の発生地で患者が多発している中国湖北省武漢市で23日、日本人男性が重い肺炎を発症したことが分かった。武漢では同日から、空港や鉄道駅を封鎖し、市民の移動を制限する「戦時的措置」(市政府)を導入。24日からの春節(旧正月)連休を前にウイルスの拡散を防ぐ狙いだが、人口約1100万人の大都市の封鎖は、約500人の在留邦人を含む市民生活に甚大な影響を与えそうだ。
北京の在中国日本大使館は23日、在留邦人向けの説明会で、武漢市で日本人が重い肺炎を発症し入院したことを明らかにした。新型コロナウイルスによるものかどうかは確認中。関係者によると、60代の男性で、武漢市在住。
中国政府が23日午前0時(日本時間同1時)までに集計した国内の患者数は前日から131人増え571人。武漢を含む湖北省の患者数は444人で、うち17人が死亡した。23日に地方政府が独自発表した分を加えると、中国本土の患者は600人を突破。同日にはシンガポールで1人、香港でも2人が初めて確認された。
国営中央テレビは23日、移動制限が始まった午前10時から、武漢市内各所の中継映像をスマートフォン用アプリを通じて流した。市中心部では、ターミナル駅や地下鉄の入り口のシャッターが下ろされ、道路からは路線バスが一斉に消えた。省内の高速道路も多くの料金所が封鎖された。一方、武漢天河国際空港では一部の便は運航。23日は1日約600便のうち239便の運航を休止する計画だという。
2020-01-23 12:21:00Z
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