(セ・リーグ、阪神8-7ヤクルト、24回戦、阪神13勝10敗1分、5日、甲子園)悠々とダイヤモンドを回る本塁打ではない。全力疾走で、ヤクルト・村上宗隆内野手(20)が快記録を刻んだ。1979年の日本ハム・島田誠以来、41年ぶりのプロ野球タイ記録となる1イニング3盗塁だ。
「投手もすごく慌てていましたし、テンポが一定だったので、隙をついたというか、うまくタイミングが取れてスタートを切れました」
二回、2死から右前打で出ると、次打者・宮本の初球で二盗に成功。さらに2死一、二塁で迎えた、続く西浦の打席の2球目で重盗を決めた。警戒の薄かった右腕、西勇のモーションを完全に盗んでの三盗。だが、衝撃はこれにとどまらない。
4球目の前だ。二走・宮本が大きくリードして注意を引きつけ、西勇がけん制した瞬間に本塁へ突入した。「ホームだけを見て走りました」。ホームスチールに成功。西勇や遊撃・木浪、捕手・梅野ら阪神守備陣は顔をしかめるしかなかった。
「足に自信はないが、遅くもない。ああいう形で点が取れてすごくうれしい」。これで今季11盗塁。今季26本塁打、84打点の大砲にして、実は50メートルを6秒1で走り、2年前のプロ1年目には2軍で16盗塁をマーク。首脳陣の作戦の狙いを理解して実践できる“頭脳”も持ち合わせる。高津監督は「走れる能力もあるし、4番だから走らないというのは絶対嫌。次の塁を狙う姿勢は持っていてほしい」と期待した。
村上の獲得に携わった橿渕スカウトグループデスクは、九州学院高時代の練習を視察した際を「走ることもしっかりやっていた」と回顧する。3盗塁は偶然ではなく、積み上げてきた成果だった。(横山尚杜)
データBOX
〔1〕ヤクルト・村上が二回に3盗塁。1イニング3盗塁はプロ野球タイ記録で、1979年6月5日の日本ハム・島田誠(西武戦の三回)以来41年ぶり史上17人目。セ・リーグでは51年9月12日の巨人・与那嶺要(国鉄戦の七回)、53年4月9日の国鉄・土屋伍郎(名古屋戦の一回)に次いで67年ぶり3人目。
〔2〕ヤクルトの1試合5盗塁は2008年9月20日の横浜戦以来12年ぶり。球団(前身を含む)記録は83年6月24日の大洋戦などでの7盗塁。
〔3〕1イニング5盗塁は08年7月17日の阪神戦の九回(プロ野球タイ記録の6盗塁=福地、青木が各2、武内、ウィルソンが各1)以来。
〔4〕ヤクルトの選手の本盗は08年8月28日の飯原誉士(広島戦の二回)以来。
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