【巨人】坂本勇人２０００安打残り２本７日から本拠地東京ドームで決めるファンの期待に「何とか今年中に」 - スポーツ報知

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◆ＪＥＲＡセ・リーグ　広島５ｘ―４巨人＝延長１０回＝（５日・マツダスタジアム）

　巨人・坂本がプロ野球５３人目の通算２０００安打まで残り２本とした。６回に広島・薮田から、１３試合ぶりの一発となる同点の１８号２ラン。７日からの本拠地・東京Ｄでのヤクルト２連戦で大記録達成に挑む。試合は８回に高梨が２失点で追いつかれ、延長１０回に田口が松山にサヨナラ打。リリーフ左腕に不安を残した。

　坂本の両手には最高の感触が残った。高く舞い上がった打球は長い滞空時間を経て左中間へ届いた。「３ボールでしたが、状況的に打ちにいっていい場面だと思ったので思い切っていきました。久しぶりに気持ち良かった」。２点を追う６回無死一塁。薮田のやや内角の甘め直球を振り抜いた。１０月２１日のヤクルト戦以来１３試合ぶり、一時同点の１８号２ラン。ついに通算２０００安打まで残り２本とした。「やっぱり１本打つのは大変」。偉業に近づくにつれて、「Ｈ」ランプをともす重みも感じている。

　１９９８本の安打を積み重ねてきた打撃の背景には、偉大な先輩たちの助けがあった。プロ２年目の０８年、阿部（現２軍監督）の自主トレに同行した。左膝が開く癖を直してもらった。１１年オフにはヤクルト・宮本らと合同自主トレ。それまで送球ミスでの失策が多かったが、師匠から捕球体勢が原因と指摘され、低い姿勢で連続捕球を繰り返した。「基本が大事だと改めて感じた」。そこから守備の名手へと上り詰めた。先輩たちから受けた助言を無駄にしなかったからこそ、今がある。

　１２月１４日で３２歳になる。中堅からベテランへ立場が変わりつつある男が、自分の成績と同様に大切にしているのが後輩の育成だ。「僕がいろんな人に聞いたことを伝えてあげられたら」。昨オフ、Ｇ球場で自主練習を行った際に黒田、松井らから助言を求められると、熱弁を振るった。意識したのは具体性。広島・鈴木誠やソフトバンク・内川ら一流打者の名前を挙げながら、おのおのの選手のタイプや特徴を語り、打撃のアドバイスを送った。その説明に若手たちは「すごく分かりやすかった」と声をそろえた。

　自身の一打と同じぐらい後輩の成長に喜びを感じながら歩んできた２０００本への道。舞台は本拠地・東京Ｄへと移る。原監督は「早く決めたいでしょうし、やってくれるでしょう」と期待する。勇人も「ファンの方も楽しみに待っていてくれているので何とか今年中には。打席に立ったらヒットを打ちたい気持ちはずっと変わらない。それがあと１本になったら、もっと（実感が）強くなるのかな…」。カウントダウンは最終章を迎える。（小林　圭太）

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